「剣道日記」は、子弟の要請を受けられた泉先生が、1978年（昭和54年）4月4日から翌年5月30日までに綴られた日記を1994年6月に発刊したものです。「門外不出」、門下生の修練の指針にすべきものですが、「正しい剣道」の実現は、大勢の方々のお力なくしてできることではない、との結論から公にすることにしたものです。これまでご要請にお応えして頒布して参りましたが、発刊からすでに7年が過ぎ、保存分を除き在庫がなくなっていました。しかし、これから版を重ねることは難しい状態にあります。幸いなことに「剣正塾教本」で「剣道日記を読む」（剣道日記の解説）を書き綴っているところです。すでに「剣道日記」の部分は解説し終え、「指導法」の解説に入っているところです。これまでのペースで進めば、この秋か冬には「剣道日記解説」として発刊できるかも知れません。「剣道日記」へのご要請はしばらくお待ちいただくこととし「指導法の解説」に力を注いで行きたいと思います。

　剣正塾では、泉流剣道・剣道日記をひもどく手引書として「剣正塾教本」を発行しています。1996年10月に、それまでの教本をまとめ「教育剣道の研究」として発刊しました。

　

1．基本の研究

2．技の研究

3．心構えの研究

4．「剣道日記（比較的読み取りが難しいと思われる箇所を抜粋して）」読む

5．「（剣道日記の後半の）指導法を読む」

6．「剣道の疑問」を考える、から編集されています。

　「教育剣道の研究」の続編として発刊することにしました。正しい剣道の実現を願い、現代剣道のあり方について批判と提言をさせていただいています。正しい剣道を実現するための議論に資していただければ幸いです。

 　これまで泉先生の教えと『剣道日記』に依拠して『剣正塾教本』を発行して来ました。一冊は『教育剣道の研究（既刊）』として、一冊は『現代剣道の研究（既刊）』としてまとめました。しかし、解説書を現わすまでには至りませんでした。ひもとくほどの力不足を感じてのことです。しかし、剣道は、次第次第に「剣道」から離れて行く感があり、手をこまねいているわけには行かなくなってしまいました。まずは、剣正塾に集う若い人に、と思い立ち書き綴って来た『剣正塾教本−剣道日記を読む−』を『「剣道日記」解説』として発行することにしました。刀を想定し、竹刀を用いて行う「剣道」の技が数多く収められています。日本の文化としての剣道を引き継いで欲しいものです。

 「ビデオ・剣道日記」には、泉流剣道の基本というべき技が映像として収められています。8ミリフィルムに記録されていたものをスクリーンに映写し、それをビデオに収め、複写したものです。ご希望の方のお求めには、お応えしたいと思っています。但し、制作には多少の日数を要しますのでご了承下さい。